ジャングルポケットとは

競走馬名:ジャングルポケット

父トニービンは94年リーディングサイヤーで、エアグルーヴやウイニングチケットを輩出する名種牡馬で、当馬でダービー馬は2頭目。 母は不出走、祖母は米国で走り、G2勝ちやG1レースでの2着がある。当馬の全兄カサノバダンディは条件戦をうろついた。近親に特に目立った馬はいない。

渡辺栄厩舎所属、星野幸男厩務員、斉藤四方司氏が所有、角田騎手が手綱を取るという、かつてフジキセキを手がけたチームが当馬を育てた。 2歳9月の札幌でデビューで5番人気と評価は低かったが、タガノテイオーを首差退けてデビュー勝利を飾っている(後に朝日杯を勝つメジロベイリーも出走、5着) 札幌3歳Sも5番人気と評価が低かったが、これもタガノテイオー相手に1馬身半差、勝っている(3着テイエムオーシャン)。 次は、2歳戦としては長い距離の重賞で、翌年のクラシックに繋がるといわれているラジオたんぱ賞に出走した。 クロフネ、アグネスタキオンに次ぐ人気になったが、アグネスタキオンのまくりを捉えられず、*クロフネには先着するが2着に敗れてしまった。

年明けて初戦は共同通信杯。ダービーを意識して、東京経験をということだったと思う。1番人気に応えて、プレジオに2馬身差で内にささりながら優勝した。 皐月賞はぶっつけで挑戦し、2番人気に推されたが、最内枠(前年ラガーレグルスがゲートで落馬で、 ゲンが悪いとされていた)を引き、出遅れ、直線で追い上げるもののアグネスタキオンの3着に終わった。 ダービーはアグネスタキオンの離脱もあって1番人気と期待された。曇空の中、後方内からレースを進め、4コーナーから直線に出るときに曲がらないという荒業を披露して最内から大外に一気に繰り出し、ダンツフレームに1馬身半の差をつけて見事な優勝を果たした。 レース後、天を仰ぐかのように気性の悪いところを見せて引き上げていったのが印象的。菊花賞に向けては菊花賞トライアルとされているレースを使わずに札幌記念から臨むローテーションが取られ、札幌記念に出走したが、*エアエミネム、ファイトコマンダーを捉えられない3着に敗れた。

休養明けは走らないし、ローテーションにこだわって若干調整不足だったのかもしれない。菊花賞では人気になったが、超スローペースの中を後方から進め、仕掛けが遅れ、追い込んでくるもマンハッタンカフェの4着止まりだった。 雪辱のためジャパンカップ出走、菊花賞のポカで鞍上はO.ペリエに乗りかわり、テイエムオ ペラオーに次ぐ人気。レースでは、道中でトゥザヴィクトリーが一気にかかって鼻に立つ乱ペースで、直線残り200でテイエムオペラオーが抜け出すも、そこを外から素晴らしい末脚で交しにかかり、ゴールでは首差、捉えていた。 内国産3歳馬初のジャパンカップ制覇だった。つくづく*Tony Bin産駒の東京競馬場での走りは恐ろしい。これで休養に入る。ダービー馬のJC制覇が評価されて2001年年度代表馬に選ばれ、代表馬表彰式では馬主が2002年のローテーションを発表した。

阪神大賞典→天皇賞春→宝塚記念→キングジョージ→インターナショナルS→凱旋門賞→JC→有馬記念なんだとか。まあ、東京開催の少ない年だから海外にという感じかもしれなかったが。コンビを組むのは武豊騎手。 年明けて2月24日、武豊騎手が落馬で骨盤骨折の重賞を負い、阪神大賞典は鞍上小牧太騎手で臨むこととなった。阪神大賞典は既に一叩き済みのナリタトップロードに敵わず、2着。 天皇賞春では、驚異的な回復力を見せた武豊騎手が手綱を取るが、最後追い込んだもののマンハッタンカフェの2着に敗れた。この辺り菊花賞といい、ステイヤーディスタンスはいまいちなのかもしれない。 この後、宝塚記念に向けて調整中、6月12日の追い切りで右後足の歩様が乱れたため、回避して放牧に出された。これで年明けに発表されたローテーションは履行されないこととなり、海外遠征は白紙撤回となった。帰厩は9月27日となり、天皇賞秋は調整が間に合わないので回避、JCで 復活することになった。 武豊騎手とのコンビだが、3番人気もぶっつけではいまいちで、最後方からレースを進めて5着に追い上げるのがやっとだった。有馬記念は武豊騎手が*ファインモーションに乗るので藤田騎手が手綱を取り、3番人気。全く目立ったところなく、7着に敗れたのみだった。

翌年1月3日、レースの後に腰部筋肉痛と左前蹄球炎を発症ということで、引退が発表された。2350万円を60株、14億1000万円のシンジケートが組まれて種牡馬入り。

左回りの競馬で大活躍を見せるトニービン産駒らしく東京競馬場では無類の強さを誇った。 その反面、右回りの競馬では詰めの甘さを露呈する分かりやすい馬であった。 これは大とびであることと手前の変え方が右回りだと上手くないためとされている。 馬主はフジキセキでおなじみの齊藤四方司オーナーであり、ダービーを目前に引退したフジキセキの無念をジャングルポケットで晴らすこととなった。

ジャングルポケットの血統

トニービン 母ダンスチャーマー(ヌレイエフ)

父のトニービンは、日本競馬でG1馬を多数送り出し一時代を築いた。
代表産駒は牝馬で天皇賞・秋(G1)を勝つなどしたエアグルーヴ。

母はヌレイエフ産駒のダンスチャーマー。

ジャングルポケット産駒の特徴

トニービン直系ほど決め手を武器にした馬は少なく、父に似ず小回りも上手に対応する馬が多い。 カッと燃えやすい気性を持ち合わせており、良い方向に出ると勝負根性に変わるが、空回りすると惨敗したりスランプになることが多い。 断然人気で日本ダービーに出走したフサイチホウオーは、レース前に激しく入れ込み消耗したため期待に応えられず惨敗したのが分かりやすい例だろう。

ジャングルポケット産駒はトニービンほど東京競馬場向きということはなく、色々なタイプの産駒を送り出している。 その点で言えばトニービンの傾向から外れる意外な大物も期待できるだろう。 牝馬は、G1を2勝したフサイチホウオーの全妹のトールポピーがいる。その下のアヴェンチュラも秋華賞を勝つ活躍を見せた矢先に故障で引退している。 牡馬はオウケンブルースリやトーセンジョーダンなどG1を勝つものの、なかなか2勝目ができないでいる。そろそろ一流の大物の誕生が待たれるところである。

府中のトニービンという逸話は有名だが、ことジャングルポケット産駒には適用されないようである。 もしかしたらクラシック血統になれるかもという淡い期待は消えつつあるようだ。 日本ダービーで強い血統だったら血をつなげていくのに理想的だったのだがカンタンにはいかないようだ。 クラシック血統とは言えなくなったもののダートなど新天地での可能性を発揮し始めている。

  1. トーセンジョーダン
    トーセンジョーダン【天皇賞・秋(G1)】
  2. オウケンブルースリ
    オウケンブルースリ【菊花賞(G1)】
  3. ジャガーメイル
    ジャガーメイル【天皇賞・春(G1)】
  4. トールポピー
    トールポピー【阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)、オークス(優駿牝馬(G1)】
  5. アヴェンチュラ
    アヴェンチュラ【秋華賞(G1)】
  6. クィーンスプマンテ
    クィーンスプマンテ【エリザベス女王杯(G1)】

情報サイト

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